機材更新により「海中散歩」感が少しアップ
カメラ更新の他に、水中ライト導入、それらを固定する金具を導入しました。これで、カメラをゆっくりと前進させて、水中撮影っぽい映像を撮れる様になりました。
しかしまだ、カメラが揺れたり、後ろを向いてしまったりする事があるので、全体のバランスとか重心の位置など、ベストなフォームを模索中です。
とは言え、安定して前進する映像が増えるほど、海中の自然な映像を見る事ができるものだと実感します。現段階で映った生物いろいろです。
岸壁の生物
4月現在、岸壁に沢山の海藻があるので、カメラを下げる糸が海藻に絡まってしまい、岸壁際の撮影が困難です。そんな中で、たまたま映った生物です。
岸壁を1mほど登った所にいるマナマコです。何故かよくこの部分に上っているのが映ります。
こちらはイトマキヒトデの青色が強い個体です。今のところ港内で見るヒトデは、この種ばかりです。ヒトデはキーストーン種と呼ばれる、岸壁の生態系のバランスを保つのに重要な生き物らしいです。釣れてくると蹴とばす人が多いと思いますが。
また、ヒトデが持つサポニンという物質が、害虫や害獣の忌避剤として有効らしく、製品化されたものがある様ですね。一度、試してみたい気がします。
ケヤリムシの仲間だと思うのですが・・・。触手を広げると花が咲いている様です。カメラが近付くと、管の中に触手をシュッと仕舞い込みます。
チヌが様子を見に来ました。「ようやく姿を見る事が増えてきました」と、港内の釣り人に伝えましたが「アタリが一つもない」そうです。確かに、岸壁際のカメラから釣り人のウキは遠く離れていましたが・・・・。釣りの海中撮影もいつかやってみたいです。
白い、フニャフニャの長いモノが、その一端を岸壁にくっつけた状態で、海中でにょろんにょろんと踊るように動いていました。「何じゃこりゃー」という感じです。
岸壁に付着する白いイソギンチャクが映りました。種類は分かりません。潮に揺られる姿は優雅です。
海底の生物
水島港内の海中散歩で、多くのナマコが映りました。露出などの問題で色が明確にできませんでしたが、新機材で何とか分かる様になりました。
マナマコの黒い個体。(赤、青、黒という種類はあっても色は個体差が大きいらしいので、どの種かは置いておきます)
砂泥底に、ナマコの糞があって、イトマキヒトデと、ハゼがいるという普通の光景。
ナマコが大量の糞をしているという、港内の日常風景が明らかになりました。
(注:ナマコの糞は綺麗な砂です)
その糞(綺麗な砂)を、ナマコがまた食べようとする港内の日常風景。
徹底的に綺麗にお願いします。
石の脇をカメラが進んでいると、石の下からニョキッと「ハサミ」が出てきました。この辺りにカニ釣りの人が来ます。こういう所を狙う必要があります。
ラストはお馴染みのウミサボテン。市の環境政策課の方から、岡山県のRDB(レッドデータブック)に掲載されている種だと伺いました。港内には少なくない(多くもない?)数のウミサボテンが生息している様です。
水島工業地帯を経て一番奥にある港ですが、死の海などではなく、色んな生物がいる様です。今後も海中散歩を続けていこうと思います。