水島じじの自然ぼっけー

釣り、山歩き、野鳥撮影を楽しんできました。定年後、もっと色んな自然パワーを頂く為の、お散歩記録です。

昭和スタイルの探り釣りでチヌ、セイゴと遊ぶ

コショウダイを狙って探り釣り

先日、海中撮影で映ったコショウダイに期待して、夜釣りをしてきました。チヌの群れの中にいたので、得意の探り釣りで、岸壁際のチヌを狙えば良いだろうと思ったのですが、結局、セイゴ釣りになってしまいました。

<釣果> 小チヌ=5匹(ほぼ10cm) セイゴ=10匹(25cm~55cm)

今年は、チヌの良型に巡り合わせてもらえないようです。

 

穴釣りとは違う探り釣り

他の探り釣り師の技を見ようと、ネットで「探り釣り」を検索すると、「穴釣り」ばかりが出てきます。時代、地域などで違いもあるのかもしれません。

私は、昭和末期に師匠から教わった、短竿での探り釣りに深くハマりました。

当時の瀬戸内で探り釣りと言えば、長い延べ竿+長い枝張り仕掛けでメバルを狙うスタイルが主流でしたが、人知れず忍者のように探る短竿スタイルの人も、地味に存在していました。近年、同業者に会う事は無く、もう絶滅危惧の釣りかな~と感じます。

<道具>

1、竿:2m台のグラス竿で竿先の柔らかいもの

  リール:何でもよい

  糸:道糸は3号、ハリスは1.5号

2、餌は青虫ちょん掛け

3、仕掛け

  胴付き仕掛け(2号×60cm、枝針25cm+チヌ針3号)

根掛かり対応で、オモリを外れやすく。ハリスの付け替えは簡単な結びにしています。結びはシンプルな方が強いと聞いた覚えが有ります。替えの仕掛とハリスは四角に切ったダンボールに巻いていました。みんな昭和の発想です。

 

底の釣り方(カサゴの場合)

緩んだ糸を張っていく段階で「ぶるぶる」とアタリがあれば、それはカサゴなので、そのままスピードを変えずに上げ続ける。→自然に針が掛かる。アタリが違っていた場合は、少し丁寧に食い込ませる操作をします。

 

底の釣り方(チヌの場合)

グイッとか、コンッとかのアタリの場合、チヌだと考えて食い込ませます。

誘い続けず、送りと誘いで食い込ませます。アタリを見て、対応を変えます。カサゴなど根魚の場合、対応が遅いと根に潜られます。身に着くまでだいぶ失敗しましたが、夢中になって釣りまくりました。

 

捨て石の沖側を狙う場合

岸壁際が浅いとか、食いが悪い場合は、捨て石の際を狙います。水深、距離などに応じて、オモリを1号程度に重くして投げます。糸を緩めて漂わせ・・・・

糸を張っていき、食い付かせます。

やる事は岸壁際の底釣りと同じです。それを斜めにやります。チヌらしき場合は、しっかりと誘って食い込ませ、カサゴらしき場合は引っ張り続けます。途中で引っ張るのを止めると、根掛かりし易いです。石の際は根がかりや掛けた魚の取り込みに失敗するリスクがあるので、数m向こうに投入してグニグニ探るのも手です。

 

この日はまず、岸壁際、海面下2~3mを探りました

昔、3m位沈めてから1歩前進し、そ~っと斜めに誘い上げる釣りを教わりました。コスリ釣りという釣りだと聞きましたが、正しいかは分かりません。

コン!というアタリで → 誘い上げを止めて即座に糸を送り、またコン!でまた送って・・・・食い込んだ!と思ったら勘で合わせろ、ということでした。私は苦手でした。

しかも、仕掛けを投入したのに沈まない、上げようとしたらチヌが咥えていたという事が何度もあり、これって出合い頭の落とし込み釣りになってるよな~。でもコスリ釣りの様に広く探る方法はないかな~・・・・と思っていました。

----時は流れ----

いつしか私の釣り方は、ガン玉を付けた仕掛けを、少し先の岸壁際に落として、振り子の様に餌を動かす、半自動のコスリ釣りの様な形になりました。釣果がアップしたので師匠は怒らないと思っています。

この日も、これでコショウダイが釣れないかと試してみたのですが、餌がかじられてばかりで、丁寧に誘って~掛かると当歳魚のチヌという結果でした。

 

岸壁際の浮かべ探り釣り

大きいチヌ、コショウダイにアピールできないかと、釣り方を変更しました。

要はオモリ無し。

岸壁と平行に投入して、糸の抵抗なしの状態で、針の重さでゆ~~っくりと沈ませます。時々、僅かに糸にテンションを掛けて横に誘います。

この釣り方では、大型のチヌもゴンゴンと明確なアタリを出してくれます。しかし、アタリの後は食い込ませて掛けるという操作が必要です。食いの良い時は、どうやっても釣れてしまいますが、そうでない時は、何かしらの対応が必要だと思います。(下の写真は一例)

という実績から試してみましたが、この日は小チヌから逃げることはできませんでした。そして、灯るい海面にはセイゴの姿がちらほらと見えていました。

 

前方の浮かべ探り釣り

今や高価な青虫を、投入するたびに小チヌに齧られる状況にウンザリした私は、大チヌとコショウダイを諦めて、セイゴ狙いに切り替えました。

仕掛けを数m投げて、照明に照らされた海面へ浮かべます。クネクネする青虫が、ゆ~~~っくりと沈んで・・・・見えなくなります。

放置。糸が灯りと暗がりの境目あたりに達して・・・・・・

グンと手応えがあり、糸が出て行きます。タイコリールが逆回転します。

3m~5m~8m・・・・もういいかな?と思って、タイコリールの回転を止めると、途端に糸が飛び出して行きました。タイコリールのクリック音が連続して鳴り、気持ちが昂ります。魚は速いスピードで周辺を走り回り、1度だけエラ洗い。1.8mの筏竿が気持ちよく曲がって楽しめました。

今は、サクラの筏竿(グラス)で一番柔らかい1.8mの竿を使用、リールはオーランドです。

約55cmが一番大きな魚でした。痩せてますね。体力ありませんでした。

結局、この日は、大チヌやコショウダイの日ではありませんでしたが、セイゴが遊んでくれました。

この前方浮かべ釣り(私が勝手に命名)は、大昔にやっていたシーバスのフライ釣りをイメージしていますが、短竿とタイコリールと青虫で純和風にやっています。

大昔に、ルアーのシーバス釣りも10数年やっていましたが、短竿が柔らかいせいなのか、同じ魚と思えないほど大人しい暴れっぷりです。しかし、短竿の心細さと、超スローな誘いからの突進で、独特の面白さを感じています。

この釣り方、50cm級のセイゴ(ハネ?)と、45cm前後のチヌが、時々、釣れます。

 

探り釣りは自由

私は「探り釣り」を、昭和末期に師匠から教わりましたが、その後、勝手にアレンジして今に至ります。

未だに、あーでもない、こーでもない、と工夫を凝らして絶滅前の探り釣りを楽しんでいます。そんな私に「おぉ、好きにせえ」と師匠は言ってくれるんじゃないかと思っています。

浮かべ釣り、もうちょっと何かプラスしたいです。それはまた今度。

我が家にもセアカゴケグモ

猛暑もピークを過ぎたので、我が家の周りの草むしりに汗を流しました。梅雨明け後、雑草には自由を与えていたので、雑草たちは逞しく根を張っており、腕が抜けそうに感じるほど怠くなりました。

 

駐車場の横にある窓の下に小さなクモの巣が

雑草を詰めた袋を家の横(駐車場の脇)に並べ、やれやれと腰を伸ばしながら、今日の成果を眺めていると、手元から草の葉っぱがヒラヒラと落ちて、地面の少し上で止まりました。「こんな所に小さな蜘蛛の巣があったのか」と、しゃがんで覗き込みました。

巣の中央にいた黒い蜘蛛が糸を伝って、窓の下側のサッシの裏へと隠れました。その途中で赤色が見えた気がしました。「セアカゴケグモ」じゃないの?と思い、カメラで撮影しました。模様がはっきりと映りました。

 

セアカゴケグモでした

胴体の上からお尻にかけて、赤色があります。市の環境政策課へ連絡したところ、セアカゴケグモとの事でした。

釣りや、水中撮影を行う場所、水島港、玉島湾ではセアカゴケグモが確認されているので、いつか噛まれるのではないかと危惧していましたが、まさか、我が家へ「お持ち帰り」するとは思いませんでした。写真の右側に抜け殻にも見えるものがありますが、抜け殻なのか、交尾後♀に食われた♂の屍なのか不明です。

 

駆除成功

イヤな虫の駆除スプレーを一吹きしたらすぐに、黒いクモが毒々しい姿を見せて暴れましたが、殺虫剤の効き目は確かです。

やはり、車に着いてきた1匹のクモが、駐車場の横にある窓に着いて・・・・ 

まあ、何にしてもこれにて駆除は成功。

 
と思いきや・・・・・・

あくまでも念の為、家の周りを見ておこうと思いました。小さな巣と隠れる隙間を見つけたら、殺虫剤をかけて様子を見る。これだけやっておけば、まぐれの1匹が存在しただけのこととして安心できる。

セアカゴケグモを発見した窓の反対側にある窓で、シューッとした途端、またサッシの裏側から黒いクモが糸を伸ばしながらスーッと出てきた。背中には明確な赤い模様。2匹目がでました。ここの窓は網戸ですがいつも開けているので・・・・・・・・ 大丈夫なのかな? 私の不安は一気に大きくなりました。更に細かくチェックして回ります。

 

玄関のポストから

玄関のポストの下に1本の糸を見つけたので、まさかと思いながら、まあ一応ということで、郵便ポストの裏の隙間に殺虫剤をシューッ! すぐに黒いクモが糸でぶら下がって降りて出てきました。そして背中に鮮やかな赤い模様。出たーっ! 毎日、蓋を開けて郵便物を確認するポストの裏に、セアカゴケグモが!

こうして、我が家の周りで3匹のセアカゴケグモを駆除しました。

 

1匹見つけたら周囲を丹念にチェック

定着するような外来種は、やはり何というか「図々しい」ですね。1匹を見つけても「車の近くだから1匹だけそこにいるのだろう」などと思わず、繁殖してるかも?と考えた方が良いと実感しました。ただ、正しく恐れる事は必要です。セアカゴケグモは毒グモですが、重症になることは少ないと紹介されているので、軍手をして殺虫剤で駆除すれば大丈夫。

今後は、定期的に殺虫剤を撒きながら、生息状況の確認をやっていこうと思います。

 

水島港の海中散歩(コショウダイ現る)

初めて見たしましま&ぶちの変な魚

猛暑もピークを過ぎたと感じて、夜の岸壁散歩を再開しました。撮った動画を再生していると、見たことのない派手な「しましま&ぶち」のサカナが映っていて、不覚にもギョッとしてしまいました。種類の特定に少々、時間がかかりましたが、淡水魚の図鑑にこの種類が記載されていました。

 

正体はコショウダイ

釣り歴およそ半世紀の私ですが、腕が悪いせいなのか、この魚については全く知りませんでした。しかし、珍しい魚かというと、太平洋、大西洋、瀬戸内海、どこにでも分布している事になっているようです。

20mほど離れた所で、2回映り込みました。どうやら違う個体のようです。それぞれを、写真の左側2枚と右側2枚に分けています。背ヒレの所の黒い模様に違いがあります。

この魚、内湾の浅瀬の岩礁帯で過ごすのは幼魚(縞模様が鮮明)で、成魚(縞模様が薄くなる)になると沖へ出る・・・イシダイ釣りの外道・・・という様な説明があります。生息範囲を広げている・・・とも。石物なんでしょうか? ネットで検索すると、下津井沖で大物も釣られている様なので、どこかの内湾で幼魚が成長しているのでしょう。もしかすると、これから水島港がコショウダイ釣り場になるかもしれません?。動画への映り込み頻度に注目していきます。こういう事の確認のために釣りをするのも大事です。

 

ゴンズイ玉(大玉)

去年もゴンズイ玉が映り込みましたが、今年のは、かなりの大玉でした。群れに突入~数秒ほど画面が真っ暗になるほどの群れでした。

 

フグが体当たり

水深7mの海底、石積のところへ差し掛かったとき、数匹のクサフグがカメラに何度も体当たりしてきました。これも初めての事です。何か理由があるんでしょうけど・・・・お邪魔だったんでしょう。

 

チヌが堂々と横切りました

ライトで浮かび上がった姿を、岸壁から確認できましたが、大きかったですね。いつもの所にいるチヌかと思います。

 

イシガニ

この岸壁にはカニ釣りの人がよく来ます。狙いはワタリガニだそうです。これはイシガニだと思います。甲羅の横の突起がありません。全体の色が分かる映像もあるのですがピンボケの為、こちらの画像を使用しています。青色が目立つ個体のようです。

 

カサゴの愛嬌ある顔

今回は干潮時の撮影だったせいか、或は、他の条件が関係あるのか?カサゴが少なかったのですが、表情には愛嬌を感じます。左上の1匹は石に頭を突っ込んで隠れて?います。

 

暑さにめげず撮影した結果、初めてのコショウダイに出会うことができました。また頑張って散歩しようと思います。

水島港の海中散歩(真夏の夜)

海の中の生き物に暑中お見舞い申し上げました

私のウオーキングコース「亀島山」が梅雨の大雨で土砂崩れ→立ち入り禁止に。困ったけど仕方なく、そのうち猛暑がオープン、何となくクーラーつけて家で過ごす毎日。

夏の昼は岸壁でチヌ釣りをしてきましたが、今年はそんな気にならず何もせず、気付くともう8月。何やら、お腹が窮屈だと言っているみたいなので、少しだけ活動をしようと、夜の岸壁散歩へ。

 

地上は猛暑だけど、海中はどうなんでしょうか?

いつもの水島港の岸壁際を撮影してみました。ライトで照らすと夜の海中は雰囲気があって良いものです。この時期はまだ、海面をボラの群れが占領しています。何をしているのか分かりません。

しきりに口をパクパク。何かを食べてる? そういえば表層を小さな幼魚みたいなものがシュッ、シュッと泳いでます(下の写真の左側)白っぽいのと、赤っぽいやつです。カニもいました。

 

岸壁の壁にはケヤリムシとか・・・・よく分からないけど触手を広げた生き物がいて、私には幻想的な雰囲気に見えます。歳のせいかもしれません。

 

チヌが沢山、映りました。銀色の魚体がライトでギラリと浮かび上がった映像をまとめました。釣りあげた魚も十分に綺麗ですが、生きて泳ぐ魚が放つ輝きのようなものも、綺麗に感じます。やっぱり歳のせいですね。

岸壁際にいるチヌ・・・・下を向いてるのが多いですね。どういう事なのか分かりません。

 

いつも、チヌ、セイゴ、メバルカサゴなどが集まる場所があります。特別に変わった環境には思えませんが、何故か魚が集まる所です。この日は、ここにイカがいました。種類は分かりません。光の当たり方、岸壁を背にした時と、岸壁から離れた時の「見え方」が違うのが面白いと思いました。

左は光が当たらない時、右はまともに当たった時、の姿です。イカに襲われる立場だったら、恐ろしい姿に感じるだろうな~と思いました。

 

約1時間の撮影でしたが、汗だくになりました。少しだけ猛暑にも慣れた感じがするので、元気が出れば、また散歩に出かけようかと思います。

近くの建物でチョウゲンボウが巣立ちか

家の周りをチョウゲンボウが飛び回る

先日、雨の合間に少しだけ山の方に行ってみると、途中の道が倒木で塞がれていて、Uターンして帰ってきた。近年は、降る時はドバッと降る感じなので、たとえ低い里山でも、行くタイミングを考えないと・・・・。

という事で、6月26日の昼過ぎ、庭の草抜きでもするか。と、なかなか無い決断をして庭に出た。目の前を「チーチーチー」と鳴きながらカラスに追われて逃げる小型のタカが通り過ぎた。「チョウゲンボウ?か・・・な・・・?」 「なんか弱々しい感じだな?カラス3羽いるけど大丈夫か?」と思っていると、そこへ別のタカが突進してきた。こちらは何故か逞しさを感じるチョウゲンボウ。一撃を食らったカラスたちは一瞬で退散した。相変わらず「チーチー」言っている1羽と、一撃を食らわせた1羽は、近くの5階建ての建物の屋上に離れて止まった。

一連の出来事から「これもしかして・・・・親子か?」と感じて、その後の行動を追った。すると、我が家から50m程の所にある建物の屋上付近を、計4羽のチョウゲンボウが飛んだり止まったりしていた。多くの時間、2羽が屋上に止まっていて、時々、飛ぶ練習の様なことをしていた。後の2羽は屋上に常駐はせず、隣の建物の屋上に止まっていたり、どこか見えない所へ飛んでいったりしている様だ。どうやら、この13階建ての建物の屋上で、営巣というか、もう2羽の幼鳥の巣立ちの準備の様なことになっているらしかった。

 

近くでチョウゲンボウが営巣しているかもしれないと思っていたが

4月、5月、6月に入っても、近くの低い山(ここから数百m)でチョウゲンボウを見ていたので、どこかで営巣してるんじゃないかとは思っていた。冬鳥なので、ここらでの営巣は珍しいはず。バードウオッチングというか、野鳥撮影を始めて25年くらいになるけど、身近でチョウゲンボウの営巣に関しての情報に接したことがなかった。もし、そんな事があったとしても、まあ遠い所の話だろうと、勝手に思っていた。

それが、こんなに近くだったなんて。そういえば、先程の「チーチー」と鳴きながら飛ぶ鳥の声を、最近は聞いたことがあった。確か、ウチの隣の家の屋根に止まって騒いでいた事もあったな・・・と、思い起こせば残念なことばかりが頭に浮かぶ。後の祭りだ。でも、チャンスに気付かなかった自分が悪い。

せめて、巣立ちしてチョウゲンボウがいなくなる迄は、行動を観察しよう。

 

屋上で2羽(幼鳥っぽい)が飛ぶ練習?

この日は風があった。屋上で1羽が翼を広げて風を受け、ふわ~っと数m浮き上がり、崩れそうになるバランスを必死で整え、またす~っと降りて着地する。これを繰り返していた。。

そこへもう1羽、これは飛び方が、もう少ししっかりとしている。近くの空を飛んでは屋上へと戻っていた。そのたびに「おい、まだ飛べないのかよ」とでも言っているみたいに、ちょっかいを出している感じがした。

しばらくすると、飛び方が拙い1羽の方も、屋上の周りをすーっと一回り飛んで着地を繰り返すようになり、夕方頃には、周辺の空を少し飛んで、近くの建物の屋上に止まる様になった。

空を飛んでいる姿は、ハンディタイプのビデオカメラだと、ピントを合わせられず、全く撮影が出来なかった。おまけに曇天で薄暗い環境なので綺麗には映らない。

しかし、顔が分かる画像もなんとか。

巣立ちかな?

写真の撮影は26日。27日は時々、屋上に2羽の姿を見たけど、長い時間、見えなかった。28日は、午前中に屋上で1羽の姿、午後に別の建物の屋上に1羽の姿を見ただけ。でも、時々、鳴き声を聞くので、いなくなってはなさそう。次第に遠くへ行くのかな。

もうちょっと観察させてもらおう。梅雨の間の大きな楽しみができた。

鯛のフカセ手釣り(2枚潮と追い食い)

鯛釣りの余韻に浸った1か月

あまりに魅力的な「鯛のフカセ手釣り」の後、なかなか他の釣りをしたり、他の遊びをする気になりませんでしたが、6月に入って、湾内に銀色のチヌたちが入って来て、何度も元気な引きを見せてくれました。ずっと鯛釣りの余韻に浸っていたいところですが、鯛釣りを思い起こすのは今回を最後にして、日常に戻ります。

 

2枚潮の時の仕掛の流れ

2枚潮というのは、上層と下層の流れが違う状態のことを私達は言っていますが、潮の流れというのは本当に複雑なものです。個人的に、湾内とかでは水温の違い?、河口では塩分濃度の違い?で、2枚潮を実感する事があります。

ここでは他に、大きな岩礁にぶつかって向きを変える流れとか、広島湾からの川の影響とか・・・・ そんな話を船頭さんから聞いた事があります。風の影響も勿論あると思います。とにかく潮の流れと言うのは複雑で難しいもので、素人には理解が難しいです。

で、釣りに関しては、基本、底潮(下層の流れ)が動いていれば、魚は食う。上潮が動いていても、実は底潮が止まっていれば魚は食わない、と昔から船頭さんから聞いています。実際の釣果もそうです。

 

➀上潮と底潮の速さが違う2枚潮

勘違いしがちなのがコレです。仕掛けを出すと流れていく。「良い潮が流れてる」とご機嫌で、流し終わった仕掛けを回収するつもりで糸をたぐっていくと・・・・ 遠くから上がってくるはずの仕掛が、すぐ近くから上がって来る。果ては、すぐ近くで根掛かりしていた。(下図)

底潮が止まっている場合、仕掛けの先端が着底した事に気付かないまま、上潮の流れに引っ張られた途中の糸だけが、どんどん出て行くという形。底潮が僅かに流れていても、それに対してオモリが重すぎる場合も、こうなります。

底潮が全く動いてなければ、魚は食わないので、こんな時は、釣り人が食う「お食事」タイムにでもします。餌を底付近で漂わせて流さず、糸を持ったまま、おにぎりにかぶりつきます。突然、底潮が動き始めて魚が食って、糸が飛び出て行くこともあるので、心の準備だけはしておきます。

逆に、上潮が動いてなくて、底潮が動いている場合(このケースは少ないですが)、魚は食います。しかし、オモリを軽くしすぎて、餌が底付近まで沈んでいないという状況になる可能性があります。

どちらの状況でも、仕掛けを回収する時、或は、仕掛けを流す途中で少し引っ張り上げてみた時、糸の角度が変わらないか、という確認を何となく行いながら釣ることは重要です。

 

②上潮と底潮の流れの向きが左右に違う2枚潮

大潮などで速い潮が流れる時は、上潮と底潮の向きが一致している事が多い気がしますが、潮が緩い時は、上潮と底潮の向きが違う2枚潮というのは、結構多いです。底潮がポイントに向かって流れる場合は、上潮の影響をある程度抑える事が出来れば、ポイントを狙って釣る感じになります。一例を下図に。正面の赤〇がポイントだとします。

上潮が右へ、底潮が正面へ流れているとします。

仕掛けを投入すると・・・・

右へ流れます。仕掛けを出して行って、底潮に到達すると ↓

仕掛けの先端が底潮に入って、底潮に引っ張られるようになり・・・・

上潮で右へ振った仕掛けが、次第に正面へまっすぐ伸びていき・・・・

なんとか、狙いたいポイントへ入っていく、という形です。これを実現する為に、オモリを重くするというのが簡単です。但し、底潮での餌の流れは鈍くなり、魚の食いが悪くなるかもしれない。

そこで、もうひとつのやり方は、軽いオモリで投入して、糸を思い切りたるませたまま流し、速く沈ませて上潮を通過させる。仕掛けが底潮に到達したあたりで糸を張り気味にして、底潮の流れで仕掛けをまっすぐに整える。実際にそうなっているか分かりませんが、まあ、こんなイメージでやっています。

また、隣の釣り人とお祭り騒ぎをしないよう、対応を示し合わせる事も必要です。こういう事を考えるのも、釣りの楽しみの一つだと思っています。

因みに、その日、その時の潮の流れが、百戦錬磨の船頭さんの予想と違う、という事も多々あります。自然と言うのは何と複雑なんだろうと思います。だからこそ、上手く釣った時の喜びは大きいのでしょう・・・・?

私は、正直言うと難しい潮は楽しくない。やはり素直に流れる潮で、高活性の鯛をバシバシ釣るのが好きです。そんな潮なら、誰でもバシバシ釣れるだろうと思いきや、意外とそうではなく、複雑な潮でこそ本領を発揮する人もいたりして・・・・ 釣りと言うのは人間性までが出るものだと(どう出てるのか分かりませんが)、不思議なものです。

 

掛からなかった魚を追い食いさせる

その時の食いによって、アワセが不十分で、魚が掛からなかったり、すぐに針外れしたり、という事は時々あります。そこで「あー残念」と、仕掛けを流すのをやめてしまうケースを何度も見ました。しかし、これはチャンスです。食う気満々の魚が1匹そこにいる、或は周りにもいる可能性もあります。ここで、追い食いさせる為の操作です。

アワセによって仕掛けが数m上ずった状態になっています。少し下げてやる、ただそれだけの事ですが、魚が追い食いできる領域へ入るかもしれません。

あ! と思ったら即、手元の糸を数m分、海へ放り込みます。

糸を数m分たるませた状態だと、アタリが分からない気もしますが、追い食いするほど食い気が立った魚は、微妙なアタリ方をしません。たるんだ糸が一気にバシッと張るくらいのアタリを出してくれます。早々と諦める前に、これぐらいやっても損はしないと思います。

このやり方で、何枚も鯛に追い食いしてもらいましたが、これで釣ると「食わせた」という満足感が大きいです。その前に掛け損なった事など、綺麗に忘れます。

糸の感触、鯛の引き、潮の流れ、などなど。初めて行ってから、30数年になるので、1つのシーンで色んな事柄を連想したりして、この釣りには、楽しさしかありません。

最近は動画編集という趣味も加わり、撮った動画を1か月かけて編集して仲間に配りました。これも、なかなか楽しいものです。

 

ここらで納得して、ようやく日常の世界へ戻ります。 次は、海の中? 山? 川?

鯛のフカセ手釣り(手に残る感触)

鯛が引く感触が体から消えない

大物を釣った後で「あの感触がまだ手に残っている」と感じる事はあると思います。竿が大きく曲がったとか、のされそうになるのを必死で耐えたとか、リールがウィーンと逆回転したとか・・・・ そんな体験をした後は、良い思い出として感触が残る気がすると思います。私も多少は経験があります。

広島県倉橋島沖での「鯛のフカセ手釣り」に関しては、何だか少し違う様に感じています。鯛と引っ張り合いをした際の、手の中を滑り出て行く「糸の感触」が、竿などと比べて「リアルに感じる」とでも言えば良いでしょうか。それは何故だろうかと、一応、自分なりに考えました。

竿やリールという道具を介さない状態で、鯛と引っ張り合いをするので、

鯛が引っ張る → 手の平から糸が滑り出る → 摩擦が生じる → 痛い&熱い

つまり、鯛の引きを「痛み」みたいな感触として体が記憶するから・・・・なのかな?と。ここまで屁理屈を書くのは、この釣りの醍醐味のひとつが「手で扱う糸の感触」であると思うからです。若干、どこか似たような感触をフライフィッシングでも味わった気がします。糸をもて遊んで魚を釣る系の釣りが好きな方は、間違いなく「はまる」のではないかと思います。今回は、この「感触」をベースに、この釣りをご紹介します。

 

ざっくり、どんな釣りかといいますと

沈み根に対して、潮を計算して船を着けます。(船頭さんの腕の見せ所)

 錨を2カ所に打ちます。

根は幾つかあって、形や大きさは色々ですが、説明の為ざっくりと。

生き海老を撒いて食いが立つと、鯛が浮きます。瀬戸内なので、大潮ともなると、かなりの速さの流れになります。そこへ、オモリ無し(完全フカセ)~3号程度のオモリでタナを調節して、浮いた鯛のタナを探ります。今年(2024)、5月の釣行では、80m~100m先で食う事が多かったので、約100m先の鯛のタナを探ることになります。仮に1号で鯛が釣れたからといって、その後、ずっと1号で釣れる訳ではありません。潮は刻々と変化を続けるので、再び、仕掛けを流した頃には、潮が変わっている事も多いのです。

潮の変化としては、速さが変わる、左右に向きが少し変わる、上潮と底潮の流れが変わる(2枚潮)というものです。潮が少し変わっただけでも、100m先の話なので結果は大きく違ってきます。潮の変化を敏感に感じながら、常にタナを探す感じで釣ります。

 

例の感触の糸

透明なテグス(5~6号)で、幹糸+枝針の部分を約15mとります。それに12号の撚り糸をつないでいます。パラゴンという種類(製造終了品)です。ザラザラとした触感で、滑りにくい感じですが、それだけに、大きい鯛に引っ張られると「ピューッ」という音と共に、手に摩擦を感じます。70cm位の大鯛だと、本当に手に火傷をするので、掛けた直後に「大きい」と思ったら、エビを生かした洗面器の水を、撚り糸に振りかけて濡らして対応します。滑りは変わりませんが、火傷はしなくなります。この糸の感触が例の「感触」なのです。

使った後は、一晩、水に浸けて塩を抜いて保存しています。これで同じ糸を20年位、使っている仲間もいます。尚、この潮抜きをしなかったら、次の年には切れました。

他に「ラージ」という、少し高価な糸も使われていますが、こちらはツルッとした糸なので、全く違う感触です。この釣りの感じ方も、また違うイメージになるのかもしれません。

 

仕掛けを流す ~ 鯛と引っ張り合う

流すといっても、流し方は人それぞれです。船頭さんが「50m先を狙って」と言ったら、50m流して40mまで引き戻して、また50mまで流して・・・という操作をする釣り人が、どうやら多いようです。

私の場合は、糸を僅かに弛ませた状態のまま、どんどん流して仕掛けいっぱい(100m)探ります。そのまま流すだけだと、沈んで根掛かりする可能性があるのですが、私は約10mごとに、勢いよく3m位しゃくり上げます。魚への誘いと、仕掛けを張って持ち上げるのが目的です。これで、一定のタナを維持して流せます。

 こんなイメージです。

これは、私の師匠(今は亡き義父)から伝授された流し方であり、実は、半世紀前に地元の倉橋の凄腕漁師さんに伝授された流し方だと、義父から聞かされています。1人だけ違う流し方で、周りから色々と言われたりした事もありますが、これもきっと何かの縁。私はこの流し方を継承していこうと考えています。いつもお世話になっている船頭さんには、自由にさせて頂き、有難く思っています。

 右手で送る。

指で糸を軽く摘まんでいます。海面までの糸が、少したわむ程度に送ります。

 左手で送る。

アタリを聞く、という事はしません。糸が「シューッ」と出るアタリで、明確に魚が食った事が分かります。「ヒクヒク」とか、糸の出が少し速くなる、などのアタリも、時々あるにはありますが、海面までの糸フケを一定に維持しようと意識していれば、そういうアタリも、必然的に分かります。だから、この流し方を維持することに集中しています。一時期、アタリを聞こうとし過ぎて、糸を張り気味にしたことがあったのですが、微妙なアタリが増えたりして、釣果が落ちた経験があります。あーやっぱり、先人の教えを守るものだなーと思い知りました。

糸が「シューッ」と出たら、糸を強めにつかんで素早く手繰ります。確実なフッキングの為には、グイッグイッという手繰りというより、シュバッシュバッという手繰りが適しています。(長嶋さん的な説明ですが、師匠からそのように聞きました)

とにかく、ガチッと手応えがあるまで手繰ります。(これも長嶋さん的)

 素早く手繰ります。

 ガチッと来るまで。

鯛を寄せる時は、上の写真の左右の手捌きを繰り返して寄せます。ただ、鯛が走った時は手を止めて、指のつまみ加減で糸の出を調節し、走りが弱まったと感じたら、強めにつまんで、左右の手で手繰ります。手繰り寄せる時は、アワセの時よりも、左右の手の振り幅を狭くします。突然の突っ込みに対応しやすくする為です。

まあ、とにかく、手の感触が重要です。

透明のハリスの所まで寄せたら、枝針があるので、海面近くで鯛が暴れる状態だと危険が伴います。タモ入れの人と呼吸を合わせて、枝針が手に刺さるような事にならない様、良いタイミングで捕獲します。

 

感触を味合わせてくれる鯛

鯛の大きさを見れば、どれくらいの感触を手に残してくれそうなのか、想像できると思います。実は近年、70cm級とかの大鯛が減っているようで、なかなか釣れなくなりました。今年も、40~50cmがアベレージサイズで、最大60cmでした。

 これは確か55cmくらい。

過去の写真から(無理やりサングラスを書いてます、怪しい人ではありません)

 今は亡き師匠(義父)

 サングラスが似合う鯛釣り仲間

 

以上、未だ手に残る感触から、釣行を思い起こしながら、「感触」ベースの鯛フカセ手釣りのご紹介をさせて頂きました。興味を持たれた方は、船頭さんが毎日、釣果をアップされているブログをご覧ください。「日美丸」で検索すれば出ると思います。手釣りは「フカセ釣果」にあります。