水島じじの自然ぼっけー

釣り、山歩き、野鳥撮影を楽しんできました。定年後、もっと色んな自然パワーを頂く為の、お散歩記録です。

海釣りの私の竿下へ泳いで来た猪

倉敷市の大室漁港へ釣りに出掛けたが

人が少ない時は堤防沿いにチヌの姿が見えるので、それを落とし込み釣りで仕留めようとの目論見だった。ところが意外にも釣り人が多く、これでは一心不乱に海面近くで堤防を突くチヌの姿を目にする事はないだろう。案の定、気配がないので、底狙いに変更。随分と探ってコブダイ(♀)の35cmを1匹だけ釣った。この漁港では大きなコブダイに切られた事があるので、もしやと思って探ったのだが・・・・ 暑い、疲れた。

 

港のあちこちで、ダンゴによるチヌ釣りをする人の姿が。今時ダンゴ釣りをする人も、まだいるんだな、ひと昔前の景色が目に浮かぶ。昔はチヌ釣り師がズラリと並んだものだが・・・・今や青物狙いの若者が波止に並ぶ。人も魚も景色も変わった。今日は青物狙いの釣り人は1人だけ。声を掛けてみたがノーフィッシュで、そろそろシーズンインかと様子を見にに来たとの事。でも堤防沿いに小魚の大きな群れが凄い速さで回遊しているので(10cm位のサバかな?)青物は分からないけど何かいるかもね?と思いながら、竿を仕舞う。港に係留した船や桟橋の下に見える沢山のシーバスを眺めながら、お茶を飲んで一息つく。去年はトンでもないモノが回遊してきたな~。

 

私の竿の下を青物ならぬ獣が回遊してきた(回顧録

糸を切られたコブダイへのリベンジ。大物用タックルを構える私の目の前の海で、何やら聞きなれない音が・・・・。「ふごっふごっふごっ」・・・・「え?」と左に首を振ると、そこには、大きな茶色のケモノが。一瞬、その正体にピンと来なかったが、犬かきで泳ぐ猪だと認識。まあ猪には、ご縁があること。

静かに釣っていた私のポイントを、盛大に荒らしてくれる猪。もう釣りは中止して、コイツの行方を追う。

 上手に犬かき、ならぬ イノかき(?)

ここで疑問が。どこから泳いできたのか? 近くの島からという事になるのだろうけど、港の外は瀬戸内の激流。トライアスロンだって大きな港の内側にコースを作る。大丈夫かコイツ?

 いや、結構、上手に泳いでいるな

私なんかが心配する様な泳ぎではない。・・・・・とすると、次の疑問は「どこへ行くつもりなのか?」 

 当たり前の様に堤防の角を曲がる猪

 そして港内へ

これは、どこかへ「向かっている」と感じ始める私。猪が一直線に向かった先には階段があり、そこからスマートに「上陸」した。コイツは常連だ。予定の行動だったのだ。

「あ~疲れた」と一息入れるのかと思いきや、上陸すると、水を得た魚ならぬ、水を出た獣。すぐに左右へダッシュを繰り返す。休むどころか体を慣らしている感じ。

 とりあえず暴れ回る

そして、一気にスプリント。

野生の生命力というのは凄いものだ。ヒトがいかに甘っちょろいか、思い知らされる。そして、一直線に目指したのは・・・・

港の出口だった。そこから山の方へ向かって走って行った。後日、港で出会った地元の方に、この件についてお話したところ、「島から泳いで来る」「付近の畑が荒らされている」との事だった。やはり、初めての行動ではない様だ。猪の害によそものの私が首を突っ込む事では無いし、出来る事もない。釣りに行く時は、海への備えだけでなく、こういった事も想定しておいた方が良さそうではある。