水島じじの自然ぼっけー

釣り、山歩き、野鳥撮影を楽しんできました。定年後、もっと色んな自然パワーを頂く為の、お散歩記録です。

鯛のフカセ手釣り(2枚潮と追い食い)

鯛釣りの余韻に浸った1か月

あまりに魅力的な「鯛のフカセ手釣り」の後、なかなか他の釣りをしたり、他の遊びをする気になりませんでしたが、6月に入って、湾内に銀色のチヌたちが入って来て、何度も元気な引きを見せてくれました。ずっと鯛釣りの余韻に浸っていたいところですが、鯛釣りを思い起こすのは今回を最後にして、日常に戻ります。

 

2枚潮の時の仕掛の流れ

2枚潮というのは、上層と下層の流れが違う状態のことを私達は言っていますが、潮の流れというのは本当に複雑なものです。個人的に、湾内とかでは水温の違い?、河口では塩分濃度の違い?で、2枚潮を実感する事があります。

ここでは他に、大きな岩礁にぶつかって向きを変える流れとか、広島湾からの川の影響とか・・・・ そんな話を船頭さんから聞いた事があります。風の影響も勿論あると思います。とにかく潮の流れと言うのは複雑で難しいもので、素人には理解が難しいです。

で、釣りに関しては、基本、底潮(下層の流れ)が動いていれば、魚は食う。上潮が動いていても、実は底潮が止まっていれば魚は食わない、と昔から船頭さんから聞いています。実際の釣果もそうです。

 

➀上潮と底潮の速さが違う2枚潮

勘違いしがちなのがコレです。仕掛けを出すと流れていく。「良い潮が流れてる」とご機嫌で、流し終わった仕掛けを回収するつもりで糸をたぐっていくと・・・・ 遠くから上がってくるはずの仕掛が、すぐ近くから上がって来る。果ては、すぐ近くで根掛かりしていた。(下図)

底潮が止まっている場合、仕掛けの先端が着底した事に気付かないまま、上潮の流れに引っ張られた途中の糸だけが、どんどん出て行くという形。底潮が僅かに流れていても、それに対してオモリが重すぎる場合も、こうなります。

底潮が全く動いてなければ、魚は食わないので、こんな時は、釣り人が食う「お食事」タイムにでもします。餌を底付近で漂わせて流さず、糸を持ったまま、おにぎりにかぶりつきます。突然、底潮が動き始めて魚が食って、糸が飛び出て行くこともあるので、心の準備だけはしておきます。

逆に、上潮が動いてなくて、底潮が動いている場合(このケースは少ないですが)、魚は食います。しかし、オモリを軽くしすぎて、餌が底付近まで沈んでいないという状況になる可能性があります。

どちらの状況でも、仕掛けを回収する時、或は、仕掛けを流す途中で少し引っ張り上げてみた時、糸の角度が変わらないか、という確認を何となく行いながら釣ることは重要です。

 

②上潮と底潮の流れの向きが左右に違う2枚潮

大潮などで速い潮が流れる時は、上潮と底潮の向きが一致している事が多い気がしますが、潮が緩い時は、上潮と底潮の向きが違う2枚潮というのは、結構多いです。底潮がポイントに向かって流れる場合は、上潮の影響をある程度抑える事が出来れば、ポイントを狙って釣る感じになります。一例を下図に。正面の赤〇がポイントだとします。

上潮が右へ、底潮が正面へ流れているとします。

仕掛けを投入すると・・・・

右へ流れます。仕掛けを出して行って、底潮に到達すると ↓

仕掛けの先端が底潮に入って、底潮に引っ張られるようになり・・・・

上潮で右へ振った仕掛けが、次第に正面へまっすぐ伸びていき・・・・

なんとか、狙いたいポイントへ入っていく、という形です。これを実現する為に、オモリを重くするというのが簡単です。但し、底潮での餌の流れは鈍くなり、魚の食いが悪くなるかもしれない。

そこで、もうひとつのやり方は、軽いオモリで投入して、糸を思い切りたるませたまま流し、速く沈ませて上潮を通過させる。仕掛けが底潮に到達したあたりで糸を張り気味にして、底潮の流れで仕掛けをまっすぐに整える。実際にそうなっているか分かりませんが、まあ、こんなイメージでやっています。

また、隣の釣り人とお祭り騒ぎをしないよう、対応を示し合わせる事も必要です。こういう事を考えるのも、釣りの楽しみの一つだと思っています。

因みに、その日、その時の潮の流れが、百戦錬磨の船頭さんの予想と違う、という事も多々あります。自然と言うのは何と複雑なんだろうと思います。だからこそ、上手く釣った時の喜びは大きいのでしょう・・・・?

私は、正直言うと難しい潮は楽しくない。やはり素直に流れる潮で、高活性の鯛をバシバシ釣るのが好きです。そんな潮なら、誰でもバシバシ釣れるだろうと思いきや、意外とそうではなく、複雑な潮でこそ本領を発揮する人もいたりして・・・・ 釣りと言うのは人間性までが出るものだと(どう出てるのか分かりませんが)、不思議なものです。

 

掛からなかった魚を追い食いさせる

その時の食いによって、アワセが不十分で、魚が掛からなかったり、すぐに針外れしたり、という事は時々あります。そこで「あー残念」と、仕掛けを流すのをやめてしまうケースを何度も見ました。しかし、これはチャンスです。食う気満々の魚が1匹そこにいる、或は周りにもいる可能性もあります。ここで、追い食いさせる為の操作です。

アワセによって仕掛けが数m上ずった状態になっています。少し下げてやる、ただそれだけの事ですが、魚が追い食いできる領域へ入るかもしれません。

あ! と思ったら即、手元の糸を数m分、海へ放り込みます。

糸を数m分たるませた状態だと、アタリが分からない気もしますが、追い食いするほど食い気が立った魚は、微妙なアタリ方をしません。たるんだ糸が一気にバシッと張るくらいのアタリを出してくれます。早々と諦める前に、これぐらいやっても損はしないと思います。

このやり方で、何枚も鯛に追い食いしてもらいましたが、これで釣ると「食わせた」という満足感が大きいです。その前に掛け損なった事など、綺麗に忘れます。

糸の感触、鯛の引き、潮の流れ、などなど。初めて行ってから、30数年になるので、1つのシーンで色んな事柄を連想したりして、この釣りには、楽しさしかありません。

最近は動画編集という趣味も加わり、撮った動画を1か月かけて編集して仲間に配りました。これも、なかなか楽しいものです。

 

ここらで納得して、ようやく日常の世界へ戻ります。 次は、海の中? 山? 川?

鯛のフカセ手釣り(手に残る感触)

鯛が引く感触が体から消えない

大物を釣った後で「あの感触がまだ手に残っている」と感じる事はあると思います。竿が大きく曲がったとか、のされそうになるのを必死で耐えたとか、リールがウィーンと逆回転したとか・・・・ そんな体験をした後は、良い思い出として感触が残る気がすると思います。私も多少は経験があります。

広島県倉橋島沖での「鯛のフカセ手釣り」に関しては、何だか少し違う様に感じています。鯛と引っ張り合いをした際の、手の中を滑り出て行く「糸の感触」が、竿などと比べて「リアルに感じる」とでも言えば良いでしょうか。それは何故だろうかと、一応、自分なりに考えました。

竿やリールという道具を介さない状態で、鯛と引っ張り合いをするので、

鯛が引っ張る → 手の平から糸が滑り出る → 摩擦が生じる → 痛い&熱い

つまり、鯛の引きを「痛み」みたいな感触として体が記憶するから・・・・なのかな?と。ここまで屁理屈を書くのは、この釣りの醍醐味のひとつが「手で扱う糸の感触」であると思うからです。若干、どこか似たような感触をフライフィッシングでも味わった気がします。糸をもて遊んで魚を釣る系の釣りが好きな方は、間違いなく「はまる」のではないかと思います。今回は、この「感触」をベースに、この釣りをご紹介します。

 

ざっくり、どんな釣りかといいますと

沈み根に対して、潮を計算して船を着けます。(船頭さんの腕の見せ所)

 錨を2カ所に打ちます。

根は幾つかあって、形や大きさは色々ですが、説明の為ざっくりと。

生き海老を撒いて食いが立つと、鯛が浮きます。瀬戸内なので、大潮ともなると、かなりの速さの流れになります。そこへ、オモリ無し(完全フカセ)~3号程度のオモリでタナを調節して、浮いた鯛のタナを探ります。今年(2024)、5月の釣行では、80m~100m先で食う事が多かったので、約100m先の鯛のタナを探ることになります。仮に1号で鯛が釣れたからといって、その後、ずっと1号で釣れる訳ではありません。潮は刻々と変化を続けるので、再び、仕掛けを流した頃には、潮が変わっている事も多いのです。

潮の変化としては、速さが変わる、左右に向きが少し変わる、上潮と底潮の流れが変わる(2枚潮)というものです。潮が少し変わっただけでも、100m先の話なので結果は大きく違ってきます。潮の変化を敏感に感じながら、常にタナを探す感じで釣ります。

 

例の感触の糸

透明なテグス(5~6号)で、幹糸+枝針の部分を約15mとります。それに12号の撚り糸をつないでいます。パラゴンという種類(製造終了品)です。ザラザラとした触感で、滑りにくい感じですが、それだけに、大きい鯛に引っ張られると「ピューッ」という音と共に、手に摩擦を感じます。70cm位の大鯛だと、本当に手に火傷をするので、掛けた直後に「大きい」と思ったら、エビを生かした洗面器の水を、撚り糸に振りかけて濡らして対応します。滑りは変わりませんが、火傷はしなくなります。この糸の感触が例の「感触」なのです。

使った後は、一晩、水に浸けて塩を抜いて保存しています。これで同じ糸を20年位、使っている仲間もいます。尚、この潮抜きをしなかったら、次の年には切れました。

他に「ラージ」という、少し高価な糸も使われていますが、こちらはツルッとした糸なので、全く違う感触です。この釣りの感じ方も、また違うイメージになるのかもしれません。

 

仕掛けを流す ~ 鯛と引っ張り合う

流すといっても、流し方は人それぞれです。船頭さんが「50m先を狙って」と言ったら、50m流して40mまで引き戻して、また50mまで流して・・・という操作をする釣り人が、どうやら多いようです。

私の場合は、糸を僅かに弛ませた状態のまま、どんどん流して仕掛けいっぱい(100m)探ります。そのまま流すだけだと、沈んで根掛かりする可能性があるのですが、私は約10mごとに、勢いよく3m位しゃくり上げます。魚への誘いと、仕掛けを張って持ち上げるのが目的です。これで、一定のタナを維持して流せます。

 こんなイメージです。

これは、私の師匠(今は亡き義父)から伝授された流し方であり、実は、半世紀前に地元の倉橋の凄腕漁師さんに伝授された流し方だと、義父から聞かされています。1人だけ違う流し方で、周りから色々と言われたりした事もありますが、これもきっと何かの縁。私はこの流し方を継承していこうと考えています。いつもお世話になっている船頭さんには、自由にさせて頂き、有難く思っています。

 右手で送る。

指で糸を軽く摘まんでいます。海面までの糸が、少したわむ程度に送ります。

 左手で送る。

アタリを聞く、という事はしません。糸が「シューッ」と出るアタリで、明確に魚が食った事が分かります。「ヒクヒク」とか、糸の出が少し速くなる、などのアタリも、時々あるにはありますが、海面までの糸フケを一定に維持しようと意識していれば、そういうアタリも、必然的に分かります。だから、この流し方を維持することに集中しています。一時期、アタリを聞こうとし過ぎて、糸を張り気味にしたことがあったのですが、微妙なアタリが増えたりして、釣果が落ちた経験があります。あーやっぱり、先人の教えを守るものだなーと思い知りました。

糸が「シューッ」と出たら、糸を強めにつかんで素早く手繰ります。確実なフッキングの為には、グイッグイッという手繰りというより、シュバッシュバッという手繰りが適しています。(長嶋さん的な説明ですが、師匠からそのように聞きました)

とにかく、ガチッと手応えがあるまで手繰ります。(これも長嶋さん的)

 素早く手繰ります。

 ガチッと来るまで。

鯛を寄せる時は、上の写真の左右の手捌きを繰り返して寄せます。ただ、鯛が走った時は手を止めて、指のつまみ加減で糸の出を調節し、走りが弱まったと感じたら、強めにつまんで、左右の手で手繰ります。手繰り寄せる時は、アワセの時よりも、左右の手の振り幅を狭くします。突然の突っ込みに対応しやすくする為です。

まあ、とにかく、手の感触が重要です。

透明のハリスの所まで寄せたら、枝針があるので、海面近くで鯛が暴れる状態だと危険が伴います。タモ入れの人と呼吸を合わせて、枝針が手に刺さるような事にならない様、良いタイミングで捕獲します。

 

感触を味合わせてくれる鯛

鯛の大きさを見れば、どれくらいの感触を手に残してくれそうなのか、想像できると思います。実は近年、70cm級とかの大鯛が減っているようで、なかなか釣れなくなりました。今年も、40~50cmがアベレージサイズで、最大60cmでした。

 これは確か55cmくらい。

過去の写真から(無理やりサングラスを書いてます、怪しい人ではありません)

 今は亡き師匠(義父)

 サングラスが似合う鯛釣り仲間

 

以上、未だ手に残る感触から、釣行を思い起こしながら、「感触」ベースの鯛フカセ手釣りのご紹介をさせて頂きました。興味を持たれた方は、船頭さんが毎日、釣果をアップされているブログをご覧ください。「日美丸」で検索すれば出ると思います。手釣りは「フカセ釣果」にあります。

広島県倉橋島沖 伝統の「鯛のふかせ手釣り」を堪能

手で糸を操り、鯛を掛けて手繰り寄せる、本能の釣り

瀬戸内の流れに船を固定して、刻々と変わる潮の流れを感じながら、仕掛けを流す。突然、手の中から糸が滑り出ていくと、手が獣のように糸を手繰る。糸の先で鯛の命が暴れるのを感じながら、徐々に心を落ち着けて鯛を網に入れる。

30数年、通う船は「日美丸」さん。長い事、お世話になっています。船を着けるのは船頭さんです。遠くの島を見て位置を把握する「山タテ」という技で、正確に錨を打ちます。横で見ていて人間業とは思えません。

潮の流れに仕掛けを乗せていると、潮との一体感のようなものを感じます。釣れる方が勿論、良いのですが、こういう感覚も楽しみの一部です。

私にとって、人生の中の大きな楽しみの一つを、5月初めに2日間、堪能してきました。

 

独特な釣りの内容は

船を2点で固定するかかり釣り。餌のエビは船頭さんが用意してくれます。仕掛け一式は釣り人が用意。

後は、刻々と変わる潮の流れに合わせて、オモリを調整し、仕掛けを潮に馴染ませることです。船頭さんが「この潮なら1号がいいと思いますよ」と言ってくれますが、その人の糸の操り方や、釣り座によっても、仕掛けが流れて行く先が変わって来る場合もあります。そこら辺を先取りして、自分の流し方をできれば気持ちよく釣りができます。つまり、同じ船で釣っていても、釣り方は個性があって、釣果にバラつきがあります。

 

出船

桟橋に着いた時は、山の稜線がうっすらと明るくなっていました。この時期はまだ寒いです。

朝5時に港を出ました。振り返ると、朝日がポコンと出てきました。

 
ポイントの海域は

何カ所かありますが、基本的に船頭さんにお任せです。大体このあたり。

 
餌の海老

船の生け簀から各自が取って、死なないように針付けします。口に刺して頭へ、針先が完全に貫通しない程度にします。エビが跳ねる状態で流せるように。

 
手釣り仕掛け

4本針の方が殆どだそうです。私も4本針にした事がありますが、餌付けの面倒さにウンザリして以降、3本針で通しています。

手捌き糸ですが、地元(水島)で手に入り易かった「パラゴン」を、長年、使用しています。伸びは無く、潮の抵抗を受けて沈みにくい傾向にあるので、潮に乗せてふかせる私には都合がよい糸です。魚が走って、手から糸が滑り出る時「ピューッ」と音がするのも「走られてる!」という気分を味わえます。ところが、この糸が販売終了になってしまいました。と思っていたら、なんと壱岐の「島の釣漁具やさん」というお店でネット販売していることが分かり、残りが5本とのことでしたので、すぐに発注しました。離島には残っているというパターンがあるんですね。

一方で、「ラージ」という糸を使っている人も多いようです。パラゴンの3倍くらいの価格で、プロ向けといった感じです。使い始めは若干、伸びますが、使い込むと伸びなくなって、捌きやすくなってきます。私も一時期、使っていましたが、パラゴンより沈むようで、同じ様に使うと根掛かりしました。パラゴンよりも潮の抵抗を受けにくいような印象で「釣る」ことを第一に考えるなら、こちらが良いと感じます。

 

仕掛けを流す

師匠(今は亡き義父)の教えで、独自の流し方をしています。

海面までの空間の糸の具合(張らず緩めず)を一定にする様、糸を送り出します。潮の流れにもよりますが、10m位流すたびに、糸を2~3mしゃくる様に手繰って、また流します。しゃくりは誘いになっていると思います。しゃくった後の数秒であたりが出る事が、とても多いからです。

オモリは可能な限り、小さく、或は全くつけず完全フカセで、どんどん流していきます。こういう流し方をする人はいないので、潮が横に振っている場合は、隣の人とお祭りしてしまいます。そういう潮の場合は仕方なく、重いオモリを付けます。

 

アタリは基本的にシューッと引き込みます

引き込みや、何か違和感を感じたら、ガチッと手ごたえが有るまで、素早く糸を手繰ってアワセます。針掛かりすれば、鯛の引きをいなしながら糸を手繰り寄せます。

 

魚のタモ入れ

余裕がある場合は自分で行いますが、同行者の手が空いていれば、タモ入れをお願いします。隣の名人(迷人?)が掬ってくれているところです。

 

獲物(この時は2枚が掛かっていました)

約50cmと約30cmの鯛でした。大きい鯛ではないので、余裕の取り込みです。この日は、このサイズがよく釣れました。昔は60cm~70cm級が、ちょくちょく釣れましたが、近年は大型が少なくなったようです。

 

釣果(2日間)

70cm級とかが釣れていた頃は、帰宅してから捌くのが大変すぎるので「30~40cm位が食べ頃サイズで一番いい」などと言っていましたが、大きなサイズが暫く釣れないと「たまには釣りたいな」などと言ってしまいます。釣り人は我が儘です。

今回、真鯛、チ鯛、チヌ、アジ、サバ、カサゴ、ギザミ、と7目釣りを達成しました。色んな魚に出会えるのも楽しいことです。これらが、帰宅後に美味しい料理になるという楽しみまであります。

お馴染みのメンバーも、殆どがリタイヤ組になってしまいましたが、この楽しみを知っている面々なので、心から倉橋伝統の釣りを堪能させて頂きました。日美丸さん、お世話になりました。また来年、お願いします。

瀬戸内の潮の流れと、空も風も、仲間も、釣りは素晴らしいです。

水島港の海中散歩(夜の海・タコやウミウシなど)

まだ魚が少ないけど生き物はいる

4月初旬から、水島港内の濁りが少し強くなりました。透明度が落ちて海中散歩が難しくなります。出来るうちに夜のお散歩を楽しみます。

チヌ、スズキなどの魚は、まだ居付きの(船や桟橋に1年中棲んでいる)魚が、時々、映り込むだけという状況です。港の外からいつ頃、入って来るのか注目しています。

28日、とりあえず、見えるチヌを釣ってみました。45cmを2枚。両方とも傷なく綺麗な魚体。もう少しして産卵期になると、口や体が傷だらけのチヌが増えますが、それらはオスなのか?私の個人的な疑問の答えを求めて、今年もチヌ釣りに勤しみます。

 

夜の海底で映った生き物たち

まずは、今日も灯台のように光って立つウミサボテン。

刺激を与えると緑色に発光するらしいですが、これは発光でなくて、ぼわ~っと反射してるみたいな感じです。これは光っているという状態なのか・・・・分かりません。

ウミサボテンは夜行性みたいな説明を見ます。が、昼に比べて夜は多く立っているかと言えば、今のところそんなことはなく、変わらないと感じます。餌である浮遊物が多いタイミングで活動するのかな? 潮とか? などと首をかしげています。

 

次は、初登場。カメラを襲った(接触しただけ)怪物みたいに見えるこの生物は・・・・。

スナイソギンチャクだと思うのですが、そうだとすれば・・・・。表面のブツブツは毒入りカプセルらしいです。ルアーに引っ掛かったウミサボテンを手で外して、岸壁上に放置している釣り人を見掛けますが、スナイソギンチャクの場合は、手で持つと大変な事になるかもしれません。水島港内に、こんな生き物までいるとは。ご注意。

余談ですが・・・・ 子供の頃(半世紀前)、マントラという名の地底生物(植物)が、地上に触手を出して暴れるという内容のパニック小説を読みました。私は映像を見て、その小説を思い出しました。確か、地球の危機に宇宙人が現れて、対応を教えてくれたのですが、大気からエネルギーを得て動力源にするという宇宙人の技術に、地球の科学者たちが驚くシーンもありました。色々と面白いものです。

 

次は、お馴染みのナマコ。これが映らない日はありません。マナマコの赤系かな?

今日もたくさん糞をして、海底を綺麗にお願いします。ナマコのドアップも、油断して見れば怪物に見えなくもないです?

 

次は、初登場のウミウシ。ヒカリウミウシと思われます(勝手に思っています)。

暗い中では、体のあちこちがポチポチと光るらしいです。

 

そして、お魚。 ハゼです。夜も昼と変わらず、たくさん映りますが、夜は寝ているのか、カメラがぶつかりそうな距離になって、逃げる事が多いです。

 

そして、カサゴ。前回は、満潮時に海面近くの岸壁にへばりつく姿を撮りましたが、今回は干潮。砂泥底の海底にカサゴがいるイメージは無かったのですが、干潮時は砂泥底にもいるんですね。いや、普段からここにいる「はぐれカサゴ」かもしれませんが。

やはり、カサゴは石や岸壁にいないと、砂泥底では目立ってしまいます。 ↓後ろ姿。

カサゴ君、夜の海は安心できませんよ。

ふと岸壁際の凹み部分を見ると・・・・  大きなタコが睨んでいます。

タコの周りにうっすらと見える何かは・・・・もしかすると卵だったりするんでしょうか?

これを再び確認しようと、夜に周辺を海中散歩しましたが、岸壁に繁茂する海藻に視界を遮られ、海底近くの岸壁の凹み部分がどこにあるのか全く分からず、撮影が上手くいきません。生き物は上手に潜んでいるものです。

夜の海中散歩、また怪物のような初登場の生き物とご対面したいと思います。

水島港の海中散歩(初・夜の海)

海中散歩は夜が楽しい

海中散歩も登場魚物がマンネリ気味になり、釣りのシーズンインが待ち遠しいと思っていました。ふと「水中ライトを導入したのだから、夜の散歩もできるのでは?」と今更ながらに思いつき、やってみました。

昼間は心もとなく感じるライトの灯りも、夜の海に沈めると5mの海底が明るく照らされているのが分かるほど明るく、海中散歩を始めた頃の様なワクワク感を味わうことができました。夜ならではの景色、なかなか楽しい景色でした。

 

何匹も映ったカサゴ。岸壁際に、このように張り付いています。

こちらは、石と化したカサゴ

景色に溶け込む模様をしています。

君は、ソイですか?

カニもいます。

小さなエビも多いようです。

ギョッとした光景。ゴンズイ玉というやつですね。

1匹だけですが、スズキも。

チヌが1匹だけ。

底付近では、岸壁に生えた海藻の下に潜んでいたチヌが2匹。寝ている感じですね。

砂泥底。昼間に少し映るウミサボテンが、夜は沢山の姿が映るのかな?と期待していましたが・・・・映ったのは2体だけでした。分からない事が多い生物らしいですが・・・・ライトが当たるとぼや~っと光ります。

ヒトデ。昼間はイトマキヒトデばかり映ったのですが、夜は何故かこのヒトデばかり。スナヒトデでしょうか?

ラストは一番の大物。タコ。

こんなヤツにカメラが襲われたらお終いです。

まだまだ、未知の景色に出会えそうな気がします。しばらく遊べそうです。

亀島山の散歩 (桜吹雪とチョウゲンボウ)

4月12日、亀島山を散歩。

ようやく桜の花のピークが過ぎ、駐車場に空きができました。散った桜の花びらで白く彩られた遊歩道を通って頂上へと歩きました。この日は風が強かったので、まさに桜吹雪の中の散歩でした。お花見の方を避けたところで撮影。

途中の公園にて。

土手には桜の花と色んな草花が・・・・。

そして山頂の広場にも。

展望台の前にはポピーなどの花が沢山、咲いていました。それを目当てに数種類のチョウが飛び回っていました。しかし、テリトリーから追い出そうとクマンバチから追われるので、とても慌ただしい光景でした。

キアゲハでしょうか。

ツマグロヒョウモン・・・・でしょうか?

こうして穏やかなひと時を過ごしていたのですが、そこへ、ハト位の大きさの猛禽が2羽現れました。撮影できたのは1羽の方だけ。

獲物を探している感じでした。第一印象、チョウゲンボウだと思いましたが・・・・これだけ暑くなった中で、チョウゲンボウ・・・・? とすっきりしませんでした。でも、帰宅して画像を見ると、やっぱりチョウゲンボウですね。小型ビデオカメラで何とか追い付けた写真です。これは多分、メスです。

山の中腹を睨みながらホバリング。何か見つけた様です。

反転、急降下。チョウゲンボウが、よくやるやつです。

少しして、下の方の木の影を飛ぶ姿が見えました。狩りは失敗だったようです。この後も、何度か山の周りを飛ぶ姿を見ました。こんな所で夏を越すつもりなのか分かりませんが、もしそうなら、山の散歩の楽しみが増えます。

ここにはハヤブサも来ます。実は、それを狙ってビデオカメラを持参したのですが、ハヤブサは来てくれませんでした。まあ、遊び相手が増えたので、またビデオカメラを持って散歩しに来ます。

今年も暑いんでしょうね。暑さ対策のグッズを揃えて通います。

水島港の海中散歩 (生物いろいろ)

機材更新により「海中散歩」感が少しアップ

カメラ更新の他に、水中ライト導入、それらを固定する金具を導入しました。これで、カメラをゆっくりと前進させて、水中撮影っぽい映像を撮れる様になりました。

しかしまだ、カメラが揺れたり、後ろを向いてしまったりする事があるので、全体のバランスとか重心の位置など、ベストなフォームを模索中です。

とは言え、安定して前進する映像が増えるほど、海中の自然な映像を見る事ができるものだと実感します。現段階で映った生物いろいろです。

 

岸壁の生物

4月現在、岸壁に沢山の海藻があるので、カメラを下げる糸が海藻に絡まってしまい、岸壁際の撮影が困難です。そんな中で、たまたま映った生物です。

岸壁を1mほど登った所にいるマナマコです。何故かよくこの部分に上っているのが映ります。

こちらはイトマキヒトデの青色が強い個体です。今のところ港内で見るヒトデは、この種ばかりです。ヒトデはキーストーン種と呼ばれる、岸壁の生態系のバランスを保つのに重要な生き物らしいです。釣れてくると蹴とばす人が多いと思いますが。

また、ヒトデが持つサポニンという物質が、害虫や害獣の忌避剤として有効らしく、製品化されたものがある様ですね。一度、試してみたい気がします。

ケヤリムシの仲間だと思うのですが・・・。触手を広げると花が咲いている様です。カメラが近付くと、管の中に触手をシュッと仕舞い込みます。

チヌが様子を見に来ました。「ようやく姿を見る事が増えてきました」と、港内の釣り人に伝えましたが「アタリが一つもない」そうです。確かに、岸壁際のカメラから釣り人のウキは遠く離れていましたが・・・・。釣りの海中撮影もいつかやってみたいです。

白い、フニャフニャの長いモノが、その一端を岸壁にくっつけた状態で、海中でにょろんにょろんと踊るように動いていました。「何じゃこりゃー」という感じです。

岸壁に付着する白いイソギンチャクが映りました。種類は分かりません。潮に揺られる姿は優雅です。

 

海底の生物

水島港内の海中散歩で、多くのナマコが映りました。露出などの問題で色が明確にできませんでしたが、新機材で何とか分かる様になりました。

マナマコの黒い個体。(赤、青、黒という種類はあっても色は個体差が大きいらしいので、どの種かは置いておきます)

砂泥底に、ナマコの糞があって、イトマキヒトデと、ハゼがいるという普通の光景。

ナマコが大量の糞をしているという、港内の日常風景が明らかになりました。

(注:ナマコの糞は綺麗な砂です)

その糞(綺麗な砂)を、ナマコがまた食べようとする港内の日常風景。

徹底的に綺麗にお願いします。

石の脇をカメラが進んでいると、石の下からニョキッと「ハサミ」が出てきました。この辺りにカニ釣りの人が来ます。こういう所を狙う必要があります。

ラストはお馴染みのウミサボテン。市の環境政策課の方から、岡山県RDBレッドデータブック)に掲載されている種だと伺いました。港内には少なくない(多くもない?)数のウミサボテンが生息している様です。

水島工業地帯を経て一番奥にある港ですが、死の海などではなく、色んな生物がいる様です。今後も海中散歩を続けていこうと思います。