水島じじの自然ぼっけー

釣り、山歩き、野鳥撮影を楽しんできました。定年後、もっと色んな自然パワーを頂く為の、お散歩記録です。

気付いたら3m前に猪がいて互いにフリーズ

「山はいい~」とノビをして前へ向きなおったら3m前に猪がいた

倉敷市の外れのある里山、もう20年以上通っています。

先日アナグマに出会って、猪と出会った事を思い出しました。今回はそのお話です。

当時はまだ道路の周りの木々の背が低かったので、岬の様な地形の先端に立つと

山々、下界の集落、広い空・・・・・・「あぁ~山はいい~」とノビをしたくなるのです。

その日も、お決まりの所で車を止めて、絶好のポイントで思い切り「あ~っ」と

体を反り返らせてノビをしました。滅多に車など来ないので渾身のノビです。

すっきりして、体を前へと向きなおると、正面3mの所に猪がいました。

ーー後で気付いたのですが、そこは獣道が道路を横断している所の様で、猪は道路の

下の獣道から道路へ出てきたところ、ちょうど大の字で反り返る変な人間が立っていた

という状況だっと思われます。ーー

あまりに突然の出来事で「えっ何?」などとも思わず、「・・・」て感じでした。

すると、猪の方も「・・・」て感じで、まずはお互いにフリーズ状態。

私が折角の体験を目に焼き付けようと、猪の体高が私の腰の高さ位、目がくりんとして

中々に愛らしい、牙は見えない、などのイメージを感じ取っていた事で、一瞬の「間」

が生じました。すると猪は、その「間」を嫌ったのか「ブシュッ」と。

まるで犬みたいだなと感じたのを覚えています。(昔、ウチにいた犬を思い出して)

そこで「そうだカメラ!」と思いつき、車との距離の確認の為に、視線を車へ(1秒

くらい)向けて~視線を戻すと、もうそこに猪の姿はありませんでした。

大きな獣なのに、ダッシュした様な音や気配を感じませんでした。

野生とは、こういう事なんだと思いました。

車に置いていた一眼レフを持って、道路の10mほど下にある獣道を歩く猪を確認。

途中で見失いましたが、100m程離れた所の道路に再び出て、落ちている栗を上手に

食べている姿を見つけました。

30m程の距離を置いて写真を撮っていると、猪はこちらを睨む様な態勢から、こちらへ

向かって5m程ダッシュしては戻り、ダッシュしては戻り、を3回繰り返しましたが、

私が微動だにしないと、諦めた様にシュンとした様子で茂みに入って消えました。

ダッシュは3回とも5m程で、猪突猛進ではなく、制御した威嚇の様に感じました。

栗を食べたいんだなと思い、すぐにその場を立ち去りました。

猪にとっては、とんだハプニングでしょうが、私にはとても貴重な体験でした。

(睨み中)

ダッシュ後)

余談ですが

後日、同じ山を歩いていると、車ですれ違ったお婆さんと、その娘さん(?)から声を

かけられました。  

お婆さん「あんた1人?・・・・ここ猪でるじゃろ。怖ぉぅねぇん?」

私「あ~猪、この前出ましたよ。まぁ熊はいませんから。」

お婆さん「あんた、猪より女には気を付けねぇよ~」「女は怖ぅぇ~からなぁ~」

私「はい、気を付けます」      娘さん(?)「笑」

山には、獣より大きな危険もある様なので、もっと気を付ける事にしました。

(お婆さんの写真はありません)